書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

「女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。」ジェーン・スー
評価:
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コメント:あなたはわたしですね(本日五回目)

●本日の読書

・「女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。」ジェーン・スー/文藝春秋

 

 旦那が一言「あなた、ジェーン・スー好きだよね」。ええ好きです、大好きです。ジェーン・スーは冴えない中年女全員の、無条件で絶対的な味方です!

 って北陸の冴えない中年女に同一視されても迷惑でしょうけど、だって年の頃も近いし自意識の過剰さとか、なりたい自分になれてないこととか、そのくせそうなれている女に対する「気にしてないよ」の振りしながら内心歯噛みしているところとか全部わたしだもん。わたしだって可愛いって言われたかったし、茶髪で巻き髪にしてピンクのスーツ着てOLやってみたかったし、「何も特別なことしてないよ−」とか言いながら肌を褒められたかったし、モテてみたかったさ! 無理だったけど!

 わたしは自分の取り得るべき最良の道を選んで来たので今の人生に後悔はないんですけど、別の生き方、そしてそれは女性誌でロールモデルとされるような女性としてのモテ人生とニアリーイコールな訳ですけど、そんな道があったんじゃないかとぼんやり思うんですよ。図々しいとか言わないで下さいな、多くの非モテ中年女性は一回はそゆこと考えてると思います。そしてそれを上手な表現と様々なトピックからの切り込みで余すことなく表現しているのがジェーン・スーです。オーガニックへの微妙な距離感とか、カラオケでの選曲とか、コーラスラインのサントラ聞いてやる気を上げるのとか、赤い口紅が似合わないこととか。ああああなたはわたしですね。あ、でもわたしはまだスタバのストロベリーモカなんとかフラペチーノとかはまだキツくない、食べきれる。途中で飽きるけど。

 後書きに相当する「結びに代えて」から一部引用します。

「世間の都合で勝手に定義された女の形に反発しながら、私はその形にぴったり嵌まる自分をどこかで夢見ています。年を重ねることを受容しながら、私は指の間からこぼれ落ちる若さをやや感傷的に眺めています。(中略)

要は、世間の「女」としての基準をクリアした上で、「人」として他社と差別化を図りたいと願っている。」

そうなんです、結局そこ。自分が主人公の物語で、よりよく生きたいだけだけど、どうせなら他人からの評価も受けたい。自分の人生を自己評価だけでなくて周りから褒められることでしか肯定出来ないとい云う構図をきちんと見せてくれる。辛い、辛いけど、その通り過ぎる。

 てことでわたしは今後も新刊が出たら読んで、自分の醜い自意識を、ジェーン・スーの本で言語化して貰い、勝手な共感を感じてつかの間の自己肯定を行うのでございます。

 

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| 国内さ行(その他) | 16:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
「ピンヒールははかない」佐久間裕美子
評価:
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幻冬舎
コメント:女性がニューヨークで一人で生きていくこと

●先週の読書

・「ピンヒールははかない」佐久間裕美子/幻冬舎

 

 この本を手に取ったのは、著者とどなたかの対談をネット上でふと目にし、その記事は断捨離関係だったと思うのですが「以前東京でお会いした時には編集者としてバリバリ働いてお洒落だった佐久間さんが、ニューヨークでさぞお洒落な生活を送っていると思っていたらすっきりシンプルになっていて……」みたいな文脈で、記事の末尾に著者新刊として本書がリンクされていたのが、ある時「そう言えばこの前この書影見たな」と思ったからです。相変わらず片付けとか断捨離には、それが達成出来ていないからずっと興味を引かれ続けている格好のカモなわたしでございますな。しかし別に本書は片付けとかすっきりライフスタイルとかの本ではなく、どちらかと云えばジェンダー関係のエッセイ集です。

 

 ニューヨークではシングル女性でも日本ほど生きにくくない、ステレオタイプのライフスタイルを強要される雰囲気が薄いと云うことが全編通して感じられます。著者は離婚歴がありますが、別に「再婚しないの」とか「一人で寂しくない?」などと尋ねられることはなく、自分がしたいことを自分の力で実行して、良い友人に恵まれて彼女らの生活を通して自分を見つめ直して更に QOL を向上させている、素敵な人だと思います。人によって幸福の形は違うから、類型に当てはめてそうでない人を「幸せじゃない」と邪推したりそれを口に出したりするのはいくない。わたしもいつもやっちゃって後から滅茶苦茶後悔すること良くある。結婚してなくても子どもがいなくても愛の対象がどういう性別でもそれに頓着しない雰囲気が、アメリカにはある。

 

 多分わたしは日本の窮屈な価値観でずっと生きていて、多分そこから一生自由になれないままだし不自由とすら思わないで生きて、色んな人に失礼なこと言ったり傷付けたりして過ごして仕舞うのだけれど、著者のようなフラットで自分と周りを大切にすることを動機とした行動力はいいなと思います。

 

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| 国内さ行(その他) | 15:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
「夫・車谷長吉」高橋順子
評価:
高橋 順子
文藝春秋
コメント:見届ける、と云うことの覚悟。

●本日の読書

・「夫・車谷長吉」高橋順子/文藝春秋

 

 その文章の凄みと内容の凄まじさ、精神の極限を書くことに於いて非常に好きな作家である車谷長吉氏が亡くなったことを新聞紙上で読んだのはもう二年前のことか。もう二年経ったのかとも思うし、もっと昔に亡くなっていたような気もする、そんな氏の妻、詩人の高橋順子氏が書き下ろした車谷長吉との生活についての本。読むしかない。

 想像はしていたものの車谷氏との夫婦生活は凄まじく、常人であればとっとと逃げ出すと想像される。しかし高橋氏は「共に闘ってゆく者」として車谷氏との二十六年に渡る生活を全うし、彼の人生を見届けた。

 本書は馴れ初めから車谷氏の三回忌までを綴る。そもそもの馴れ初めは車谷氏が高橋氏の詩を読んで心を動かされ、彼女に手紙を出したことに始まる。その手紙も、まあ普通の人が受け取ったらその切羽詰まった感や意味の分からなさに不気味さを感じて放っておくようなものだと個人的には思う。しかし高橋氏はストイックに小説に向き合い言葉を継ぐ車谷氏に次第に惹かれ、彼の出家を止めて結婚。車谷氏四十八歳、高橋氏四十九歳、ともに初婚。

 最も苛烈なのは「狂気」の章で、強迫神経症を患った車谷氏が「足に付喪神がついた」と言って毎日家じゅうを雑巾で拭き続け、流水で五時間手を洗い続け、妻には見えないたたり神を祓うために靴下を日に何度も変えさせ、といった生活が延々と続くくだり。結果的に病院へ行き神経症の診断を下されるのだが、そこに至るまでの車谷氏の差し迫り方、それに付き合う高橋氏の諦めを含んだ心情、破綻した生活の描写が淡々と書かれるのが最も心に残った。この時代に「萬蔵の場合」や「漂流物」が書かれたかと思うと、文士と云うのは本当に狂気と正気の境目にいるものだというのが良く分かる。後日、氏の代表作となり直木三十五賞を受賞する「赤目四十八滝心中未遂」がこの頃から書き続けられていたことにも驚いた。狂うのはもう少し先の話だと思っていたら、わたしが最も好きな車谷作品が書かれた時代が最も狂っていたということを知って「嗚呼」と思った。今時分、ここまで自分を削って他人も傷付けまくって文に対峙する作家がどれほどいることか(とは云え、いくらファンでも車谷氏のやっていることは酷すぎるとは思うのだが)。

 次の章は車谷氏の作品中で実名で傷付けられまくった人々からの恨みや訴訟の時代。それが一段落付くと、癒しが感じられる晩年期が到来。高橋氏が車谷氏を長期旅行に連れ出したり、それぞれの講演会依頼に合わせて旅先で落ち合ったり、二人でお遍路に出掛けたり。脳梗塞を患ってからは車谷氏は小説を書かなくなり、そしてそのままある日誤嚥性窒息で命を失う。いつ自殺しても不思議でない車谷氏が自ら意図していないタイミングで命を失ったのがいいのか悪いのか分からないけれど、ひとの死にいいも悪いもないとは思う。でも熱烈でないにしてもいち読者としては氏の訃報に接し心の赴くまま文章を書き散らした過去があるので、それはやはり衝撃だった。

 高橋氏の文章は、きっともっと起伏があったであろう生活を最小限の感情表現で著されており、とても読みやすかった。失礼を承知で敢えて言うなら高橋氏は、車谷氏にはもったいない「出来た女性」だと思う。車谷氏のほぼ全ての小説を(完読していないものもありながらも)所持している身としては、本書を読んだのはとても有意義だった。

 

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| 国内か行(車谷 長吉) | 04:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
「一九八四年(新訳版)」ジョージ・オーウェル
評価:
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コメント:あまりに有名なディストピア小説

●本日の読書
・「一九八四年(新訳版)」ジョージ・オーウェル/ハヤカワepi文庫

 

 やっと読んだよ、かの著名なディストピア小説。村上春樹の「1Q84」はこの話とどういう関係にあるかは後者を読んでいないので分からないけれど、Kindle で安くなっていた時に購入して三年ほど放っておいたのをちまちまと読み進めて、ああ確かにこういう未来に、今わたしたちはいるのかも知れないと皮肉っぽく思った次第です。

 1984年(が遥か未来だった頃に書かれた小説ね)、共産主義を思わせる政府機関で働く主人公の仕事は、日々政府に都合の良いように書き換えられていく「過去の歴史」を正当化するために、その証拠となる出版記事を校閲して、修正不可能なものは永久に破棄するというもの。絶対的正義の存在「ビッグ・ブラザー」が支配する世界は全てが徹底的に管理されており、全国民が死角なくに監視され、反政府的動きの密告を推奨されているという正にディストピア(対義語は言うまでもなくユートピア)。そんな生活に息苦しさを感じる感覚も麻痺した状態の主人公ですが、ある日同じ建物で働く顔見知り程度の若い女性に心惹かれます。しかし戸籍上は結婚している彼が個人的に彼女と連絡を取ることは、この監視社会では不可能。ばれたらいつの間にか存在を跡形もなく消されます。事実、彼の知り合いの中にはいつの間にか姿を見なくなり、そして後には誰もその存在を知らなくなる人が何人もいる状態。知り合いたちがどこへどのように消えたのか、どうなったのかを調べることは即ち自分の身を「消される」危険に直結します。

 その女性、ジュリアとは次第に秘密で連絡を取り合う仲になるのですが、この小説の読みどころは後半です。非情なる非常識な監視社会が成立するその仕組みが明らかにされていきます。最近海外でこの作品が舞台化した折、観客の中で途中気分が悪くなる人が出た、というのも頷ける展開。その衝撃的な結末。うわあそう終わるのか、と。あまり書きすぎるとネタバレになるのでこの辺でやめますが、ちょっと世をシニカルに見たい時に読んでみるといいと思います。あと懺悔しますが、巻末のピンチョンの解説、読み飛ばしましたごめんなさい。

 

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| 海外(その他) | 22:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
「水声」川上弘美
評価:
川上 弘美
文藝春秋
コメント:姉と弟がたどり着いた、家族の形

●本日の読書
・「水声」川上弘美/文春文庫

 

 ううううーん。分からなくもないけれどちょっと腑に落ちない感じの設定のお話でした。

 世間的に見て変わっている、だが魅力的な母から生まれた姉(都)と弟(陵)のお話。彼らは成長するに従って、自分たちの父と母の関係はどうも普通の家庭と違うようだと気付いていくし、そしてそれは事実変わっているし、彼らの人生にも大きな影響を与えます。

 ほら女性なら今までで一人くらいは知り合いにいたでしょう、別に美人でも可愛くもないのにやたら男受けのいい女性。本人は意識せず周りの男性を振り回し、別に男性側は迷惑とも思わないんだけれど特定の女友達しかいない、そんな女性。主人公たちの母はそんな女性です。そして彼女と一緒に暮らす父は、別に母にぞっこん(古い表現)と云う訳でもなさそうだし、何か不思議な不穏さを内包して彼らは成長します。

 物語は現代と昔を章ごとに行き来します。小学生の頃の母との思い出が語られた次には、三十五歳の主人公がイラストレーターとして生業を立てている話。都の唯一の仲良い友人、奈保子との出会いが描かれた次の章には、地下鉄サリン事件を契機に再度同居するようになった弟、陵との生活が描かれます。

 地下鉄サリン事件を契機にゆるゆると変化する姉と弟の関係も、何というか、腑に落ちない。文章の一つ一つはわたしの好きな川上さんの文章んだけど、ずっと「話の核心」が隠されて物語が進むのが気にかかりました。冒頭から何がどうなっているのかなんとなく分かる分、敢えて中心をよけて周辺を細かく描写して輪郭をくっきりさせて、でも一番大切なことはいつまで経っても現れない感じ。喩えるならモヘアのセーターの脇が少しほつれているのに気付いているんだけど、それに気付いてないかのように袖口の描写ばかり続くような。うーん分かりにくい喩えだったか。でも、ずっと柔らかく何かに包まれているんだけど首元チクチクする感じが、モヘアのセーターっぽいんだよね……。

 家族に隠された秘密は後半で一つづつつまびらかにされていくのですが、彼らの生活のかたちは、彼らにしか分からない「幸せのかたち」なのでしょう。それについてわたしみたいに「腑に落ちない」とか言うのは多分野暮なのです。

 

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| 国内か行(川上 弘美) | 22:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
「ビブリア古書堂の事件手帖7」三上延

●本日の読書

・「ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと」三上延/メディアワークス文庫

 

 ええっと、コレいつ読んだんだ……ブログ下書きが7月2日……。と云うことでちょいちょい読了した本は溜まっているのですが感想文書く体力的余裕がない日々を過ごしております皆様お元気ですか。

 シリーズ完結編です。今回のテーマはシェイクスピアの稀覯本。大変楽しく、そしてシリーズを締めるに相応しい終わり方でした。最終巻と言うこともありますが、前巻までの内容を把握していないと、本作で登場する人物が誰なのか、主人公たちに取ってどう云う関係の相手なのかが分からないので、シリーズ通読している人向け。通読している自分ですがあまり内容を覚えていなかったりするので、「○○の事件で世話になった」とか書いてあっても、はてどなたでしたっけ? ってなっていますけど(と毎巻書いている)。

 ざっくり粗筋。ビブリア古書堂の若く美しい店主、栞子さんの母で古書のためなら手段を選ばない篠川智恵子。彼女と浅からぬ縁を持つ久我山尚大が、亡くなる間際に智恵子に出題した稀覯本に関する試験問題は「色の異なる三冊の特装本のうち、本物は一冊だけ。手を触れずにどれが本物か当てたら、自分の古書店の跡継ぎにしてやる」というもの。智恵子はその申し出を断り、尚大の恨みを買ったことから今回の話が始まります。智恵子が「手を触れなくても見分けられる」と宣言した三冊の特装本はその後世界各国に散り散りになります。ある日、尚大の側近だった男がビブリア古書堂を訪れ、栞子さんと五浦大輔くんもシェイクスピア稀覯本の謎に巻き込まれていきます。

 相変わらず古書と稀覯本と古書店商売についての蘊蓄は豊富で読んでいて面白いです。シェイクスピアに限らず、過去に出版された本の作り方、それが今に残ってどのように古書市場で価値を出しているかなどなど。

 三冊のシェイクスピア初版本(ファーストフォリオ)に関する謎解きはそこまで込み入ったものではなかったのですが、わたし一つ最後まで分からなかったのが、篠川智恵子がどうして「手を触れなくても見分けられる」と言ったのかについて。最後までその謎については解明されていなかったと思うんですが、どうして分かるんだろう。

 もう一つ、完結作として良かったのが、栞子さんと五浦くんの関係に決着がつくこと。シリーズ読者なら大体の結末分かっていると思いますが、やはりきちんと結末を付けてもらえるのは大変嬉しいことでございますね。いや今回、内容について書き過ぎたな。

 

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| 国内ま行(三上 延) | 07:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
「2週間で人生を取り戻す! 勝間式汚部屋脱出プログラム」勝間和代
評価:
勝間 和代
文藝春秋
コメント:自分の片付けモチベーションを上げたい。

●本日の読書
・「2週間で人生を取り戻す! 勝間式汚部屋脱出プログラム」勝間和代/文藝春秋社

  経済評論家の勝間和代氏が、あるきっかけから汚部屋だった自宅を徹底的に断捨離してホテルのように美しくし、自宅が世界一快適な場所となり仕事の効率が上がり新しい恋人と出会えたことを綴った「片付け本」です。わたし自分が片付け下手なのでありとあらゆる片付け本を読み漁って知識だけはあるのですが、結局やらずにそこそこ散らかった部屋で満足して暮らしております。でも片付けてきれいなおうちに住みたい欲は消えていないので、こうして定期的に片付け本を読みたくなるのです。最近は片付けメソッドを読み尽くしたので、片付け実録(写真付きが望ましい)を読む方が好きです。

 本のタイトルは「勝間式」と謳っていますが、別に氏が新しく考案した片付けの方法が書かれている訳ではなく体験談が書かれている本ですので、そこのところは注意が必要です。タイトルでもう一つ言うなら「2週間」というのも「普通の家庭なら大体2週間で終わるだろうけれど、私の家は物が多かったので約一か月掛かった」とのことで、つまりは目安としての2週間です。1日目はここを片付けて、2日目はここを片付ける……などのスケジュール表は付いていませんので悪しからず。

 氏が片付けるきっかけになったのは「座らない!:成果を出し続ける人の健康管理」という本と Apple watch だったそうです。一時間に一度立って一分間動くのは体に良いという内容を読んで、活動量計が付いている Apple watch を使い始めたことが始まり。Apple watch は座り作業をしていたら一時間に一度「Stand」とアラートが表示され、自分がいかに動いていないかが見える化されることで運動についての意識が高まったそうです。

 そしてもう一つのきっかけは「よく眠るための科学が教える10の秘密」という本。良い睡眠を取るには自分の寝室を眠るための場所にするべきだ、という表記から、寝室を快適にするための片付けを始め、そこで寝室の収納が「破産ポイント」に達していると気付くのです。モノが出しっ放しになっている寝室、モノを収めようにもクローゼットは使われていないもので埋まっている、これは捨てなくてはいけない、と2時間で断捨離決行。そこから雪崩のように家の中の片付けが始まります。

 氏が家じゅうを片付けている最中に気付いたことがロジカルな言葉で書かれていますが、冒頭にも書いたようにわたしは今、人の片付け体験を読んで自分のモチベーションを上げたいという目的があったので、メソッドの習得よりもドキュメンタリーとして面白く読めました。

 

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| 実用書 | 23:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
「ロベルトからの手紙」内田洋子
評価:
内田 洋子
文藝春秋
コメント:表紙が好き。

●本日の読書

・「ロベルトからの手紙」内田洋子/文藝春秋

 足、歩く、歩みなどをテーマにした短篇エッセイ集。表紙の、くるぶしから羽の生えた今にも跳びそうな躍動感ある彫刻の写真が印象的です。

 相変わらず平易な言葉遣いながら的確で、腑に落ちる表現が多く見られる美文です。この文章の雰囲気は変わらず好きなのですが、なんだろう、初めて読んだ「ジーノの家」よりも描写に遠慮がなくなったと言うか、友人でもあまり好ましくないところはそう書くようになったというか、少しとげがチラ見えするような人物描写が多くなったかもなーと思います。ちょっと視点が意地悪というか皮肉っぽくなったと言うか。

 内田さんのイタリアでの生活で起こる出来事は短篇小説ような滋味と不思議な巡り合わせに恵まれ、読んでいて飽きません。三人の姉妹が弟を助ける「わたしたちの弟」や、表題にもなっている「ロベルトからの手紙」が余韻が強く残りました。

 

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| 国内あ行(内田 洋子) | 20:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
「惑星壊滅サービス」マリオン・ジマー・ブラッドリー
評価:
マリオン・ジマー ブラッドリー
東京創元社
コメント:Amazonだとダーコーヴァ年代記全部画像が死んでる

●久し振りの読書
・「惑星壊滅サービス」マリオン・ジマー・ブラッドリー著 中村融訳/創元推理文庫
 あー久し振りに本読んだ。しかもこの本、読み始めてから読み終わりまでにえっらい時間が空いたので、読書を再開したときに「これどんな話だっけ、ってかこの人誰だっけ(主要人物)」ってなことになってて、ってこれ感想と関係ないな。相変わらずカタカナ名前に弱くて誰が誰だか分からなくなっているのはいつも通りです(過去のダーコーヴァ感想文読んでも同じこと書いてあった)。
 ダーコーヴァ年代記六冊目です。でもまだシリーズ半分までも来ていない。しかし本国でこの本が発刊されたとき、作者のブラッドリーはこの本でシリーズを終わらせようとしていたとのことで、タイトルからもそれが伺われます。恒星間貿易が普通になっている時代、独立を保つ資源豊かなダーコーヴァを欲しがる投資家は多くいますが、ダーコーヴァは要請に応じません。ダーコーヴァを弱らせて交渉を有利に進めたい投資家の依頼を受け、「惑星壊滅サービス」が活動を始めます。自然災害や飢饉の誘発、指導者の暗殺などあらゆる手段を使って惑星を壊滅に追い込む「惑星壊滅サービス」に狙われたダーコーヴァでは、若き指導者レジス・ハスターが立ち上がります。っつかハスターさんこのシリーズでは非常に重要な登場人物でずっと指導者的立場にいるんだけど、このとき二十四歳くらいなの? 計算おかしくない? てゆうか能力高すぎるの? かっこよすぎる。
 レジス・ハスターはダーコーヴァの人的資源であるテレパスを集める号令を発します。そこに旧知の友でありシリーズ最初の巻「惑星救出計画」に登場している医師ジェイスン・アリスンの力を借り(勿論わたしは存在を忘れていた)、テレパスの能力分析と活性化の道を探り、熟練のテレパスとして「炎の神シャーラ」で若い娘さんだったデシデリア・レイニアーも再登場(勿論以下略)してレジス・ハスターやジェイスンに力を貸します。そしてダーコーヴァの中でも伝説の存在であったチエリという生き物も能力開発に力を貸し、全惑星総力を掛けて滅びに対抗する物語です。
 惑星壊滅サービスのキーパーソン、アンドレア・クロッスンという女性もダーコーヴァになにかしら縁があることを匂わせながら話は進みます。結末は正直「えっ、そんな感じで終わるの。それでいいの」と思わないでもありませんでしたが、シリーズの一区切りとしてはそれもありかと思います。シリーズ全体を俯瞰するのに、訳者の解説がすごく役に立ちました。

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| 海外(ブラッドリー) | 12:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
「できる人の仕事のしかた」リチャード・テンプラー
評価:
リチャード・テンプラー
ディスカヴァー・トゥエンティワン
コメント:合わんかった。

●本日の読書

・「できる人の仕事のしかた」リチャード・テンプラー 桜田直美 訳/ディスカヴァー・トゥエンティワン

 ああー、選書を誤った。今のわたしに必要なことは書いていなかった。大掴みに言えば、会社で出世するためには見た目と動作を偉く見えるように飾り、社内の不文律には黙って従い、悪口と不正に与せず働けばいいよ、って話でした。まあ、そりゃ出世するでしょうね。

ただし、部長を狙うなら、部長の仕事ができることが大前提だ。ハイハイもできないうちから飛ぼうとしてはいけない。(168 ページ)

 だーかーらー! その「仕事ができるようになる」方法を知りたいのわたしは! 仕事ができることが大前提(ドヤ顔)じゃねーよ。どうすりゃ仕事上手く回せるようになるんか知りたいんだってば!

 てことでニーズとシーズが合いませんでした残念。

 

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| 実用書 | 19:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
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