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書評・三八堂のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます
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2021.02.14 Sunday
「自分で考え、自分で書くための ゆかいな文章教室」今野真二
●本日の読書 ・「自分で考え、自分で書くための ゆかいな文章教室」今野真二/河出書房新社 河出書房新社の「14歳の世渡り術シリーズ」の中の一冊で、つまりは中学生向けの教養書なのですが、とても分かりやすく、大人含めてもっと読まれるべき書だと思いました。4章立てになっています。 第一章「読みながら考えてみよう」では言葉の倍率(指しているものの詳細さ)や説明文と描写の文の違い、文から受ける印象の違いなどについてで、この章だけでも何度も目から鱗が落ちる思いをしました。特に言葉の倍率のところでは、鳥という大きな括りと白鳥や雀などの小さな括りの違いを、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を引いて解説してあるのですが、文中に「きのことたけのこでは倍率が違っていて、きのこは椎茸やしめじ、なめこなどがあるが、たけのこは真竹のたけのこ、という言い方はしないので、この二つは言葉の倍率が異なる」旨の説明があって、きのこたけのこ戦争をしている皆さんに読んで欲しいな、と(趣旨が違う)。 第二章の「書きながら考えよう」では、表現から話し手が誰か(またはどういうケースで使用される文体か)、話し手を変えるとどういう文章になるかなどの視点についての解説、小論文における視点の解像度であるとか、個人的にはこの章がもっともためになりました。 第三章「考えながら書こう」は文章作法を離れ、今後この世界を生き抜くための「論理的な文章」や情報を疑うことについての話や、雰囲気だけで書かれた文の危うさなどについての例示があり、第四章「自分で考え、自分で書こう」は三章を引き継ぎ、事実文と好き嫌い文(書き手が共感を求める文/読み手に判断の余地がある文)や、比喩の文などを示して、文の表現の豊かさや表題、タイトルの話などに論を導きます。 わたしがこの本を良いと思うのは、著者が読み手に寄り添って「文章は面白いよ」「表現には色々なものがあるよ」「こういうところに気をつけてね」「この文、どう思う?」と絶えず投げかけ、考えることを促す姿勢です。とても親身になって表現の面白さを教えてくれている感じがします。そして例示される文章が(わたしの主観ですが)各国の名作で偏りがなく、どれも美しく面白いのです。とてもいい本です。著者の他の本も読みたいです。
JUGEMテーマ:新書 2015.03.06 Friday
「化学探偵Mr.キュリー 2」喜多喜久
●本日の読書
・「化学探偵Mr.キュリー 2」喜多喜久/中公文庫 いいからお前ら早いトコくっつけや! と云うストーリー枠外でのキャラクターに対する要望はさて置きですね、二巻も面白かったです。扱われる化学知識も一巻よりマニアックになっており、前巻を読んでいるならばこちらも是非お読み頂きたいと思います。理科の実験で誰しもが使ったことのある液剤の意外な効能(?)から、ありふれた日用品がある特定環境下に置かれて化学変化して起こる事件や、超常現象が観測されたのはある物質が……おっとこれ以上書くとネタバレになってしまうので自粛しますが、日常の延長で「本当に起こるかも知れない」出来事を上手く物質と化学変化に絡めて物語に仕上げている著者の手腕は見事です。もっと売れてドラマ化とかすればいいと思うよ。 主人公の化学探偵、四宮大学理学部准教授、沖野春彦氏は理系変人と云う立ち位置でありつつも、二巻では意外に人の心の機微を悟ることも出来ると云うことが分かり、個人的にはちょっと惜しいなと思います。変人キャラならとことん人間の心に鈍感でいいと思ってるんですが(物語の中では、ですよ。現実にそんな人居たらそっと距離を置きます)、准教授っつったら学生の研究指導もしなきゃいけないし大学職員や教授との人間関係も重要な中間管理職だし、展開上やむを得ないかしらねえ。単にわたしのキャラ嗜好の話になっているのであまり小説の出来とは関係ないですね。 繰り返しますが、地の文も自然で読みやすく、笑わせどころもちゃんと押さえてある良く出来たエンターテイメント小説です。お勧めですよー。 JUGEMテーマ:小説全般 2015.03.01 Sunday
「化学探偵Mr.キュリー」喜多喜久
●本日の読書
・「化学探偵Mr.キュリー」喜多喜久/中公文庫 面白かった! もっと評価されるべきシリーズもんだと思います。これが中公文庫からじゃなくて角川文庫とか宝島社文庫とかメディアワークス文庫とかから出ていたら、営業展開を上手くすればブレイクしてドラマ化映画化美味しい感じですよ。……いや、わたし中公文庫大好きなんですよ? 中国古典読み物入門編として最適、陳舜臣「ものがたり」シリーズ出してくれているし、文豪の動物愛溢れる作品を集めたアンソロジー「犬」「猫」も良かったし、なかなか文庫化しない作家さんの本出してくれているし、中公文庫大好きなんですよ? でもいかんせん小さな本屋さんやベストセラー重視のチェーン書店だと中公文庫冷遇されているので、惜しいなあ、と。 中公文庫について語りすぎた、ええっと本作は四宮大学庶務課の元気な新卒・七瀬舞衣が、同大学理学部準教授の Mr. キュリーこと沖野春彦準教授に押し掛けで事件を持ち込むライトな理系ミステリです。沖野先生がですね、理学部準教授として典型的な外見で、汚れた白衣を着て身だしなみに気を使わないひょろっと背の高いぶっきらぼうな若い男性で、まあわたしのストライクゾーンの内角えぐいとこ突いてくる訳ですよ、ええキャラ萌えっすね。舞衣にからかわれて動揺するくだりとか青春ミステリでは既に定型文ですがめっさ可愛い。そして舞衣ちゃんも元気キャラでありがちな押し付けがましい所とか自己中心的なところが少なくて、大学の規定と担当委員に則って物事の解決方法を模索していたら毎回沖野準教授に辿り着いちゃうんだから、仕方ないよね(そう云う設定だし!)。 肝心の謎解きは無理すぎず簡単すぎずいい塩梅で、地の分も上手ですし面白く読めます。五本の短編を収録していますが、化学科らしく物質の同定や分析が謎の解明の鍵になり、雑学増えます。クロロホルムで気絶しないって知ってました? わたし知ってましたけど、それ以外にもいろいろ面白いこと書いてあるよ。作品として出来がいいのは冒頭の「化学探偵と埋蔵金の暗号」、個人的に興味が湧いたのは「化学探偵と奇跡の治療法」(ホメオパシーに拘泥する人の感情に興味あるんです)。続編も出ているのですぐに続き読むよ! JUGEMテーマ:小説全般 2014.09.25 Thursday
「引き出しの中の家」朽木祥
●昨日の読書
・「引き出しの中の家」朽木祥/ポプラ文庫そう、ドールハウスとか大好きだった。持ってなかったけれど。そして想像の中のドールハウスで暮らす想像をしてた。実家が純和風住宅だったから、憧れのカントリースタイルの家なんて想像の中でしか存在しなかった。 と持って回った言い方になりましたが、そんな郷愁を思い起こさせる女の子向けファンタジー小説「引き出しの中の家」。物語の幕開けを彩る「引き出しの中の家」の描写がもう、小さくて精巧なモノ好きのわたしの気持ちを揺さぶる揺さぶる。身体が弱くて手先が器用な女の子、七重が人形の為に引き出し一段を使って小さな小さな家を作るのですが、ミニチュアのティーセットとか猫足のバスタブとかパッチワークのベッドカバーとかもうたまらんです。いや、物語の本質はそこではないのですが、大体の女の子(だった人)はときめくよこの描写。わたしは今三十七歳ですのでこう云うお話から遠ざかっていましたが、昔よく読んだなあ、こんな感じのときめきをくれる本。「てのひら島はどこにある」(佐藤さとる)とか、好きだったなあ。 七重が亡き母と共に作ったその「引き出しの中の家」に、田舎の言い伝えに登場する「花明かり」と云う、花を美しく咲かせる手のひらサイズの妖精がやって来て七重との交流が始まります。田舎の家に「なにかいる」気配を感じてそれを探し、優しく交流が始まるくだりは心が温かくなりますね。都会から越してきた子どもが田舎で妖精と交流……と書くとトトロと同じ構造ですが、もうちょっと繊細で儚い印象を受けるのは七重が病弱で線の細い子であることと、花明かりがとてもささやかで慎み深い妖精であるためです。お互いにお互いを尊重して、互いの都合を思いやる余裕のある交流がいいです。 本書は大きく二章に分かれています。「七重と独楽子」「薫と桜子」の二つで、時間的に四十年の開きがあります。「薫と桜子」の章では(前章を請けてか)花明かりとの交流が多少性急に進みますが、恐らくは七重と独楽子が、そして薫と桜子が互いに似た性格のキャラクターであり、薫は積極的で物怖じしないところが七重と異なるためにこのような展開になるのだと思います。そう、七重と違って薫がぶきっちょである描写もいい。みんながみんな花明かりの気に入るようなものを編み出せる訳ではないのだけれど、望む人には幸せが訪れる、と云う希望を垣間見せてくれる展開が心に残りました。 いつか娘に読んで欲しいなあ。 2014.04.16 Wednesday
「イニシエーション・ラブ」乾くるみ
・「イニシエーション・ラブ」乾くるみ/文春文庫 十年前の本なのに最近やたら売上ランキング上位で見るなーと思っていたら「しゃべくり 007」でくりいむしちゅー有田氏が強力プッシュしたのがブレイクのきっかけらしいですな。この本はイノミスさんの「『このどんでん返しがすごい!』たった一行で世界が反転するミステリ7選」で書名を見てからずっとわたしの「いつか読むリスト」の中に漠然と佇んでいたのですが、折角流行っているし「今でしょ!」気分で読んでみました。検索などせず、是非真っ白な心で読んで頂きたい。 八十年代末を舞台とした恋愛小説で、本文は SIDE-A と SIDE-B に二分割されています。当時流行した曲のタイトルを章名に配し、鈴木と繭子が出会って恋愛関係に発展していく様が懐かしさを感じさせる固有名詞と共に紡がれています。因みに舞台は静岡県で、所縁のある人には地元小説としてもお勧めです。恋愛小説としてもほっこりしたりやきもきしたりとなかなかに楽しんで読みましたが、裏表紙に「最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する」との説明があり、なにか仕掛けがあるだろう、来るぞー来るぞーと足元を掬われるのを待ち受けて読み、見事ひっくり返されました。 いや、正直に言えば事前に見抜いてやろうと舐めるように読んでいたので当該行に辿り着く前に分かったっちゃー分かったんですけど、それでもやられましたからね。未ネタバレで読むには楽しい本ですよ。まとめると、仕掛けのある恋愛小説で、読了後慌てて二度読みを始めて仕舞う本です。だもんで「傑作ミステリ」と言うには個人的にちょっと引っ掛かりを感じるんですが、ちょっと毛色の変わった楽しめる本を読みたいなー、と思っている向きにはお勧めです。 因みに同種の「一行でひっくり返る」系ですと、筒井康隆「ロートレック荘殺人事件」が最高峰だなあわたし。綾辻行人「十角館の殺人」も殊能将之「ハサミ男」もやられたけど、ロートレックほどびっくりしなかった。読んだのが高校生で一番幼かったってのもあって、あれを超える衝撃に出会えないです。 詳細な解説をしておられるブログを見つけたので「続きを読む」のところに畳んで隠しておきますね。 2012.11.25 Sunday
「一日3時間以上、勉強するな!」蔭山英男
・「一日3時間以上、勉強するな!」蔭山英男/小学館 雑誌「小学一年生」の保護者向けページのエッセイを大幅に加筆・修正して一冊にまとめたものです。何故か家の本棚に差さっていたので、第一子も四月から小学生になることもあり読んでみました。 蔭山先生はいいことを仰るね! 子どもを心身共に健康に育てるのに最も大切なのは「早寝、早起き、朝ごはん」、同意です。そして将来の自立に必要なこととして小さい頃に身に付けさせたいことは「礼儀作法、時間厳守、整理整頓」、同意です。まあこうやって文章にして仕舞うと「なあんだ、普通のことじゃん」と思われがちですが、朝ごはんをバランス良く食べた子どもは成績が良いというデータが出ているのです。朝ごはん重要。でもきちんとおかず作って食べさせるのって結構大変。 百マス計算に代表される反復練習というのは大切です。一面だけ見て「計算だけ早くしてどうするのか」「単純作業ばかり早くしても学力向上に繋がらない」などという批判に晒されがちですが、単純作業を繰り返し行うことで基礎力を上げることは学習でもスポーツでも重要なことなんです。ほら、野球や剣道やテニスの素振りが重要なのと一緒。 あと本文中で繰り返し言及されているのが読書。読書重要!(力説) 算数の文章題だって国語力がないと解けないと云うのは良く言われることですが、その為に読書で言語力を養うことの重要性が繰り返し説かれています。読書重要!(大切なので二回言いました) 本の中には言われれていませんが、子どもは親を見て育つので、子どもに読書をさせたかったら親が読書すべきだと云うことをわたしは強く言いたい。そもそも子どもが自分の思う通りに育っていないのは、大人、つまり親が規範となるべき態度を取っていないのが原因だとわたしは繰り返し強く(以下略)。 加えて、読んでいて「良くぞ言ってくれた」と思ったことは「教育とは型にはめること」です。子どもはある程度の年齢まで容赦なく型にはめて正しいことを身に付けさせると云うのは大切だと思うのです。だって親が養ってるんだから。親は子どもに安全で快適な生活を与えて、だから子どもは親の言う事を聞かなくてはならないとわたしは思っています。そんなの親の傲慢だとか批判されそうですがそうじゃなく、社会に出て必要な態度を身に付けさせる為であればある程度は容赦なく言うことを聞かせることは必要だと思うのですよね、うん。 と云う事で、我が家(主に旦那)の教育方針が正しかったと云う事が分かり良かったです。 2011.08.28 Sunday
「恋愛脳」黒川伊保子
・「恋愛脳 〜男心と女心は、なぜこうもすれ違うのか〜」黒川伊保子/新潮文庫 男性は三次元で物を捉える脳を持っているので、姿勢が良いと美人だと思ってくれる。以上、終了! 2010.09.14 Tuesday
「流れる」幸田文
●本日の読書 美しい日本語だなあ。どうして今までこう云ったものを読まずにあたら新規性を打ち出した現代文学ばかり買って読んでいたのだろう。 文章のどう云ったところが美しいと感じるのだろうと考えているのですが、うまく言葉に出来そうにありません。主人公は普通の家庭(どうやら色々と事情はありそう)の主婦が、芸者屋の女中に職を求めて「流れ」て来るところから話は始まります。今までの「しろうと」環境からは得手勝手の異なる新しい世界に飛び込んだ主人公は、しかしながら持ち前の機転で慎重に「くろうと」の女中として勤め上げ、徐々に信頼を勝ち得ていきます。日々の仕事の合間合間を表現する言葉が見事にそこにはまっていて、しかし普通には思いつきにくい言葉ばかりなのが幸田文の妙技だと思います。なんだろう、この、ぴったり当てはまるのに思いつかない、でも自然な言葉の数々。感服。 主人公が女中を勤める「蔦や」は、昔は鳴らした芸者の「おねえさん」がぞんざいに切り盛りする、落ちぶれ掛けた芸者屋。おねえさんの娘の勝代と姪の米子が同居し、通いの芸者は染香となな子の二人。彼女らの境遇はゆるく変わっていき、そのあわいが美しいのです。もっと読んでみます、幸田文。 2008.07.16 Wednesday
「対岸の彼女」角田光代
・「対岸の彼女」角田光代/文藝春秋 直木賞受賞作。でもこの小説の後、角田さんはどんどん小説が上手くなっている。「八日目の蝉」はなかなか継続して読めない新聞小説だったのに、ほぼ毎日読んだもんなあ。閑話休題。 タイプの異なる二人の女性のお話。視点が子持ち主婦の小夜子と、小さなベンチャー企業葵の高校生時代の二つで、同時並行に違う時代の話が進んでいきます。自分としてはどっちの視点にも共感が出来るので、読んでいて昔を思い出したり痛くなったり面白かったりと色々です。この人の文章は本当に身につまされるなあ。 小夜子が自分の居場所を探して、娘のあかりを連れて公園ジプシーをする冒頭辺りとか、高校生の葵が同級生に仲間外れにされないように目立たず行動する話なんかは、実際に女の子やった人じゃないと書けないと思います。やはり話のスリリングさから考えると、高校生葵視点の部分の続きがとても気になります。女性として生きていくって結構大変なのよ、うん。男には分かるまい。 最後に、タイトルの「対岸の彼女」という言葉が効果的に表現されています。タイプの違う女性同士の友情、と簡単にこの話をまとめる事も出来るけれど、完全無欠に相手に委ねきった友情は、女性の場合なかなか成立しない。親友でも相手の厭な部分を知っていて、そこを含めて友人であったりする事が多い。それを文章によって気付かせてくれる、男性より女性に読んで欲しい小説です。 2006.08.16 Wednesday
「お縫い子テルミー」栗田有起
・「お縫い子テルミー」 栗田有起/集英社文庫 ISBN : 4-08-746050-9 集英社文庫の夏のキャンペーンに附いているハチクロしおりが欲しかったのです。くじ引きでは違うやつが当たったのですが。 初めて読みます栗田有起。この作品で芥川賞にノミネートされていた記憶があるので購入しました。名刺に「一針入魂 お縫い子テルミー」と印刷して、ミシンを使わず全て手縫いで服を仕立てて生計を立てる照美は、定居を持たず他人の家を転々として暮らしている。ある日、生活の為に水商売をしている店で出会った歌手のシナイちゃんに一目惚れする。 シナイちゃんは男。でも女の衣装で歌を歌う。テルミーはシナイちゃんの家に居候して、宿代として彼に似合うドレスを仕立てる。一針入魂で。 文章は読み易く平易で、他人から見たら大事でも、彼女自身が語るこれまでの人生は淡々としている。居候先の家で夜這いを掛けられたり、彼女を育てた祖母の考えで義務教育を受けていない事などはやはり特殊な生い立ちだと思われがちだが、彼女の口から語られるとそれは大した事ではないように響く。テルミーの口に仮託したこれは栗田有起氏の文体なのだろう。 話の流れは小山が何度かある感じで、世界に引き込まれて「次はどうなるんだろうどうなるんだろう」とどきどきする感じではないが、最終的にテルミーがシナイちゃんに対して選んだスタンスと、彼女自身の自己実現の方法が唐突なものではなく納得出来るので、読後感は良かった。機会があれば別の作品も読んでみたいと思う。 |