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書評・三八堂のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます
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2009.08.07 Friday
「神の子供たちはみな踊る」村上春樹
●本日の読書 そう言えば「かえるくん、東京を救う」以外を読んでいなかったなと思い出し、上下組みの長編「1Q84」に取り掛かる前の助走として手に取ったら、一日で読んで仕舞いました。全て、阪神大震災の影響がちょっとずつ見える(但し直接被害に遭った人は出てこない、ほんのちょっとした関わり方の)話が六編納められています。 やっぱり村上春樹は短編がいいですね。どんな長編よりも短編一本の方が余韻も深く、上手な小説だと思います。一番気に入ったのが「タイランド」で、小説として美しいのは「UFO が釧路に降りる」と「アイロンのある風景」。何がどうあれば小説として美しいかというのは人それぞれだと思いますが、私の場合は感性の隙を突いてはっとさせられる、良く出来た嘘の話を高く評価します。短編でも話の作りと人物造形がしっかりしていれば、話が終わっても登場人物たちにのその後の生活が想像出来るような、そんなのがいい小説だと思うのです。あと、別にきちんと落ちなくてもいいです。ある一点に向かってテンションが上がっていく、落ちギリギリのところで話がすぽんと終わってもいいです(それが余韻)。 と云う事でこれで心置きなく「1Q84」に取り掛かれます。冒頭から既に「かえるくん〜」ほど魅力的じゃないのがアレですが、長編向きのテンションと短編向きのテンションってあるしなあ。最初からフックが強いと牽引力を続かせるのが大変だしなあ。 2009.04.07 Tuesday
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」村上春樹
●本日の読書 2009.02.12 Thursday
「蛍・納屋を焼く・その他の短編」村上春樹
●本日の読書 1/1 |