書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

「スナックさいばら おんなのけものみち 男とかいらなくね?篇」西原理恵子
●本日の読書
・「スナックさいばら おんなのけものみち 男とかいらなくね?篇」西原理恵子/角川書店


 いつの間にやら第四弾。沢山のサイバラ本を読んでいると彼女のポリシーを覚えちゃうので、このシリーズも四冊まで来ると「この主張、前も読んだなー」ってのが増えてきて、率直に言えばネタ切れ感を覚えて仕舞ってます。ま、ね、相変わらず細かい言い回しは面白いのだけど、女の人生で大事なことは以下「女は手に職を」「金がないのは首がないのと同じ」、この辺りを肝に銘じておけば間違いないと云うところは過去の著書から引き続き繰り返されています。あと今巻は実母との付き合い方について色々と示唆に富む部分があったので、実家暮らしのわたしとしては改めて襟を正すと云うか、お母さんありがとうの気持ちで毎日を生きていきたいと思いました、まる 女同士で血が繋がっていると付き合いに遠慮がなくなるんだよね。それが悪口憎み合いにならないよう、娘(息子)はどれだけ老いても母親にとっては娘(息子)なんだから、そこを忘れないようにしておこうと思いますよ、どんだけ無遠慮で腹の立つこと言われてもね。ただ、限界はあるから自分に害になるようになったら捨てろ、逃げろ、と云うのが著者の言。最後は自分大事ですからね(その点うちは比較的事なかれな方だと思うんだけど、細かい母子喧嘩は毎日やってる)。

 シリーズ初めての男性からの投稿のみの章あり、オカンの痛い話やこの世で一番大事なカネの話、と初チャレンジからお得意のフィールドまで展開されています。AT フィールド。……いや、流して下さい。

 著者は戦場カメラマンの前夫、鴨志田穣さんを看取ってのち、現在は高須クリニック院長の高須克也さんと恋人関係なのが公になっているのですが、高須さんとの関係から新たに「老い」「人生に残された時間」を色濃く考えるようになっているのが新たな側面ですね。限られた時間で、どう自分も相手も楽しく過ごせるか、これを考えてわたしも旦那に昔言われたりされたりした厭なことを一つ一つ思い出してはらわた煮えくり返らすのをやめて、いいところを数えるように頭切り替えましたよ。
| 国内さ行(西原 理恵子) | 00:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
「スナックさいばら おんなのけものみち バックレ人生大炎上篇」西原理恵子
評価:
西原 理恵子
角川書店
コメント:表紙が似過ぎててどれが何巻なのか分からん

●本日の読書
・「スナックさいばら おんなのけものみち バックレ人生大炎上篇」西原理恵子/角川書店


 スナックさいばら第二弾。前わたし、第一弾の「七転び八転び篇」を第二弾って書いていたのでこの機会に謹んで訂正させて頂きます、すみません。にしても三冊とも表紙の印象似通いすぎて区別付かねえっす。てことで第二弾。テーマは女の友情やおひとり様、この仕事やってて良かった、女ののし上がりについて。うん、今回はあまり男性を無能と見做していないので、男性も読んで気分を害さないと思いますです。

 普段から小ネタ好きなわたしですが、この本、一冊を通して最も心に残った一節があります。テーマから脇に逸れた話なのでどの文脈で出て来たのかすら覚えていないくらいなのですが、子どもが黒澤明の「七人の侍」を見て書いた感想が載っていたんです。もしまだ「七人の侍」を見ていなくて全てのネタばれを読みたくないって方は、以下の数行を薄目で通り過ぎて下さい。因みにわたしは「七人の侍」見てないですけど、この感想の言葉思い出すだけで幸せな気持ちになるのでネタばれしちゃっても全然後悔していないです。

  さむらいは、おしっこをしません。
  うんこもしません。
  四人死んで
  三人のこりました。


どう、この素晴らしい感想。あの天下の「七人の侍」にして、これ。黒澤明が気に入ってパンフレットに載っけたと本文に書いてあったけれど、子どもの着眼点に惚れぼれします。この子きっと普段から「おしっこ行きなさい」「うんちの気分にならない?」とかしょっちゅう確認されてたと思うんですよ。だもんで親の趣味で見たくもない映画見て侍が斬った張ったやってても「この人たち、さっきからおしっこ行ってないなあ」ってそんなんばっか気になったんじゃないかと。この一節を読めただけで人生の糧になりました。

 なんか全然本の感想じゃないけど、打ちのめされる言葉ってのがあって今回のわたしは上記がそれだったので、他に振り絞って書いても全部取って付けたようになる気がするからこれで看板です。また来てねー。
| 国内さ行(西原 理恵子) | 00:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
「スナックさいばら おんなのけものみち 七転び八転び篇」西原理恵子
●本日の読書
・「スナックさいばら おんなのけものみち 七転び八転び篇」西原理恵子/角川書店

 旦那には読ませたくないなー。

 てことでスナックさいばらシリーズ遡上して第二弾読みました。いやもう相変わらず各テーマについてバッサバッサぶった切ってて爽快なんですけど、何が旦那に読ませたくないって投稿者が圧倒的に女性だし西原理恵子の過去の経験もそうだしで、一冊通して、いや、シリーズ全体通して「基本、男は役立たず」ってスタンスのところです。

 あるよなー。あるある。

 ってこの感想文、うちの旦那が読んだら夫婦の危機が訪れるかも知んないんですけど、介護と育児における汚物処理は確かに男性やりたがらないですね。で、誰もやらないけど誰かやらなきゃいけないとしたら女性に回ってくる、当然のように(←ここ重要)。赤ちゃんのおむつ換えは汚物難易度低いですけど、老人の排泄物は難易度高いよー。難易度レベル2くらいの子どものうんこですら男性には辛いらしく、うちも二歳半の子どもがパンツの中にうんこ漏らした時に旦那に始末をお願いしたら「やり方習ってないから出来ない」って言われた時にちょっと遠い眼しちゃったのを思い出しました。紙おむつのうんこはやってくれてたんですが、普通の食事になって大人と同じ臭気を放つ本物うんこになるとびっくりしたんでしょうなあ。うんこを便器に捨てておしりナップで尻を拭いて新しい下着履かせるだけなんですが、うんこを自分の手に付けずパンツ脱がせる方法とか、うんこが付着したパンツをどう扱っていいか分からなかったんでしょうねえ、きっと。本人はそう云うやりとりがあったことを忘れていると思うのでここで蒸し返して書きながらマジ冷や汗かいていますが、こうして女は男が忘れて仕舞っていることでも覚えていて細かく細かくポイントを貯めていって、ある日突然満期になって不満を爆発させるものだよ、と云うのもこのシリーズで良く語られていることですので敢えて書きます。てゆうかこの段落のうんこ率高すぎ。

 てことでシリーズ第二弾 第一弾の間違いでした(2014/2/6 修正)・七転び八転び篇(起き上がってないし!)との副題を持つ今作は「幸せをつかむ女」「結婚する男の最低条件」「女の浮気選手権」「あかちゃんがきた!」「わたしはこれで太りました」「旦那を一言褒めるなら」のラインナップです。って上記わたしの感想、あかちゃんのところにしかフォーカスされてないし!
| 国内さ行(西原 理恵子) | 05:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
「スナックさいばら おんなのけものみち ガチ激闘篇 」西原理恵子
●本日の読書
・「スナックさいばら おんなのけものみち ガチ激闘篇 」西原理恵子/角川書店
 あれっ、第三弾か。第一弾の出版時に書店で見て保留してそのまま数年経ったらもうシリーズ三冊目が出ていると云う月日の経つ早さよ。最近人生相談モノが多くなっている西原理恵子の web サイト再録本です。web サイトの方を見ている方には既読再録ですが、わたしは本が初見ですので面白かったです。主張は相変わらず「女性が色々な苦難から逃れるためには、まず経済力」と云う事で働いて稼ぐことの大切さ主張。人生何があるか分からんから、何だかんだでお金は大切。この辺りは自分の人生観と重なるので毎回頷きながら読んでいます。
 今回のテーマをざっくり書くと「ベッドで聞いたちょっといい話」「離婚」「ひどい食事」「親族介護」「家族の忘れられない一言」です。離婚が相当泥沼な話なのに、その次の章が「手抜き食事」だったギャップが激しすぎて違和感ありましたが、逆に考えると笑える話で息抜きをして「離婚」→「介護」の重い流れを回避したのかも知れませんな。
 遡って第二弾、第一弾も読んでみたいです。
| 国内さ行(西原 理恵子) | 04:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
「生きる悪知恵」西原理恵子

●本日の読書
・「生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント」西原理恵子/文春新書


 先に読んだ「この世で一番大事な「カネ」の話」が面白いは面白いんだけれどちょっと喰い足りない感じだったのを、この本が補完してくれました。「この世で〜」はちくまプリマー新書からも出ており、角川が開き積みしているから目に付くけれど、同じ西原のバッサリ斬りを読みたいのであればこっちの「生きる悪知恵」の方が断然斬れ味鋭いです。お勧め。

 悩み相談応答集で、全 60 の問答が収められています。常識の範囲内でありながら一般には思い付きにくい回答が返されており読んでて溜飲が下がります。

(Q3)失業後なかなか仕事が見つからず、派遣だった妻が正社員に。「あなたは主夫をやって」と言われましたが、やはり主夫という立場には男として抵抗があります。

(A3)何を悩んでいるのか、意味が分かりません。「ふざけるな!」と言いたいぐらい。働く嫁ほどこの世でありがたいものはないんだから。

みたいな。他には、「実の親と仲良く出来ない」→「別の人格なので仲良くしなくてヨシ」とか、「元カレと結婚した友達を祝福できない」→「あなたが今うまくいってないだけ。まずは今の自分の状況を見つめ直すのが先」などと、確かに正しく、確かにそう無茶な回答がありません。折に触れてつまみ読みするだけでも楽しいです。

 西原理恵子は勿論本業である漫画作品がお勧めではありますが、文章ものを買うのならこちらの一冊、お勧めです。漫画のお勧めは「ぼくんち」と「できるかな」。

| 国内さ行(西原 理恵子) | 10:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
「この世で一番大事な「カネ」の話」西原理恵子
評価:
西原 理恵子
角川書店(角川グループパブリッシング)
コメント:文章のたどたどしさは目に付くが、内容の迫力で全て持ってく。

●本日の読書
・「この世で一番大事な「カネ」の話」西原理恵子/角川文庫


 うん、やっぱりわたしの考え方は正しい。

 プライベート語りになりますし、これを書くと旦那の不興を買うのは確実なのですが敢えて書きます。過去に旦那から「いずれ仕事を辞めて家に入って欲しい」と言われて何度も「いやだ」と断っている経緯があります。旦那としてはわたしに少しでも楽で楽しい生活をさせようとしているが為の思いやりに基づいた発言なのですが、わたしが専業主婦生活に魅力を感じない為にすれ違って仕舞ったんですな。仕事を辞めたくないのはそれが楽しくやり甲斐を感じていると云う理由もありますが、万が一自分一人になっても子供たちに金銭で不自由を強いたくないから仕事を絶対に手放さないでおこうと云う気持ちを持っているからです。

 この本では女性も仕事を持つべきであり、それは他人の収入を当てにして生活することの頼りなさからそうすべきだ、と書いてあります。そう、そこなんですわたしが考えていたところも。旦那の収入額に不足がある訳でもなく信用していない訳でもなく、万が一と云うことが生じないとは言えないので、わたしは仕事に固執するのですよ(専業主婦の母を持つ旦那から見たら、わたしの物言いは気に障るんだろうけどなー)。

 この本は五章に分かれています。第一章はお金がないことが人からどれだけ余裕を奪っていくかと云うこと、第二章はお金を稼ぐことの重要性及びその稼ぎ方、第三章はギャンブルや相場が奪っていくお金、第四章はお金を基準にして自分の人生の立ち位置を確認することの重要さ、最終章はお金だけではない大切なことについて。西原理恵子の漫画は好きですが、文章は正直言って稚拙な部分も目に付きます。しかしそれをぶっちぎって、書かれていることの正しさが沁みます。しょっぱい一冊ですが、特に女性に読んで頂きたい一冊です。
| 国内さ行(西原 理恵子) | 15:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
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