書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

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「漢方小説」中島たい子
評価:
中島 たい子
集英社

●本日の読書@帰途本屋座り読み
・「漢方小説」中島たい子/集英社:ISBN:4-08-774743-3


 第28回すばる文学賞受賞作にして第132回芥川賞ノミネート作。佳作です(いつも思うが、良作と佳作ではどちらが上なのだろう。閑話休題)。品のいい文章であくがないので、所謂「文体」と云う見方では薄くも感じられるだろうけれど、それがこの作品の中でキィとなる「漢方」のやさしさにも通じて爽快。読んでてさらさらの文章なので気持ちが良い。

 概略は「元恋人の婚約を聞いてから原因不明のふるえに悩まされるようになったみのり(三十一歳)は、どの病院でも診断は原因不明、ストレスについて聞かれるのにうんざり。ふと思い出したのが以前通った漢方の病院。医者にかすかに心惹かれながら漢方で悪性を取り除く」と云ったところか。うわぁ自分概要説明下手糞や、済まぬ。漢方の考え方や処方が随所に散見され、薀蓄としても楽しめますが、大切なのはそこじゃない。自分と自分の身体に向き合い、日常に折り合いをつけていくその処方としての漢方。このすがすがしい構成を読むが宜しかろうと思います。

 あと印象に残ったのは、語り口が凄く平静なのに面白い事。煙に巻かれている感じで笑えます。読書中も読了後も気持ちのいい作品でした。
| 国内な行(その他) | 23:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
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