書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

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「国家の品格」藤原正彦
●本日の読書
・「国家の品格」藤原正彦/新潮新書 ISBN:4-10-610141-6


 好きですね、この考え方。そもそも挨拶から始まって敬語も話せない年下が増えている事に業腹だったので、先ずは国語教育の充実を、と云う考え方には大いに賛成です。そもそも小学校で英語の授業なんて必要ないと常々思っています。理由は同書の意見とも共通ですが、如何に英語を話せても、外国人が日本人から聞きたい事は日本固有の文化についてである事が多く、明治から現代に続く文豪の著作に触れていない人は、自国の文化を語るどころか俎上に上げられている作品を一読すらしていないという恥ずかしい状態になる可能性すらあると思われるからです。

 英語は道具です。これは前からそう思っています。中学校から英語の勉強を始めても、真面目にやればセンター試験九割、TOEIC で 700 点弱は取れます、旦那や自分の例ですが。

 で、話が逸れた、日本は美しい文学と美しい自然環境があり、その恵まれた環境があるのに無駄に欧米化を目指す、経済主体の考え方で進もうとするのは間違っていると云うのが同書の主旨です。講演を加筆、訂正した文章はするすると読めます。語りを新書にすると云うのは前年のベストセラー「バカの壁」と同じ作りですが、添削が入っていて要旨が分かりやすくまとまっています。

 以降は自分の考えですが、日本語や日本の文学は、過去の中国からの漢字の輸入、それを踏まえたかな文字の発明(万葉かな等については余り詳しくないですが)、へりくだる美学から生まれた尊敬語や謙譲語、明治時代の文語体から言文一致体への移行と、色々な要素が相混じって構成されています。他国にはない特殊な言語です。日本人はこれをもっと誇っていい、もっと勉強するべきだ、と思います。そう云った考えを持っている自分からすると、良くぞ言ってくれた、そして良くぞ売れてくれた、と思って止みません。

 藤原氏の日本語に関する考えを読むなら、この本がダイジェスト版、更に面白いのは安野光雅氏との共著、「世にも美しい日本語入門」(ちくまプリマー新書)です。「国家の品格」を読むなら「世にも〜」を読んだ方が絶対に良いです。
| 国内は行(その他) | 18:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
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