書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

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「ものがたり水滸伝」陳舜臣
評価:
陳 舜臣
中央公論新社
¥ 760
コメント:平易な語り口で水滸伝(七十回)のものがたりを読む

●本日の読書
・「ものがたり水滸伝」陳舜臣/中公文庫


 人多すぎ! そしてお前ら殺しすぎ!

 陳舜臣の「ものがたり」シリーズの文庫化第一弾です。この後に「史記」と「唐代伝奇」が刊行されております。

 水滸伝は横山光輝の漫画「水滸伝」を中学生の頃に立ち読みしただけで、基礎知識はさほどありません。読む前に覚えていた登場人物の名前は、九紋竜史進、智多星呉用、黒旋風李逵、宋江、魯智深、一丈青扈三娘、呼延灼くらいです(結構覚えているもんだな)。豹子頭林沖を覚えていなかったのが不思議。呼延灼を覚えていたのはジャイアントロボの所為だと思います、見たことないけれど。

「ものがたり」と銘打っている通り、読みやすく進行も早いです。ぽんぽんぽーんと新しい人物が登場してぽんぽんぽーんと舞台が変わっていき、梁山泊に百八人が集まって行きます。話は百八星が集結したところまでで、講談本で言うところの七十回本を底本にしています。百八人が朝廷に招安されて、一人また一人と死んでいく寂しい下り(百二十回本)はなしです。この本を読むまで、その後があることを知りませんでした。初めて水滸伝を読む方にはお勧めです。文庫本一冊で美味しいところ取りで百八人のエピソードが描かれ(多分ね、数えてないけれど)、気持ちの良いところで終わります。吉川英治の「新・水滸伝」は文庫五冊だし、著者逝去により未完だし、それならこっちの方が入門書として適当ですヨ!

 読んでいて思ったのが「いいなー、二つ名」と云う事でした。二つ名って言うか綽名ですね。三十歳過ぎて何言ってるんだこの女はと思われる向きもあるでしょうが、自分を表すキャッチフレーズですよ。欲しい! あだ名で命が助かったり義兄弟の契りを結んだりするんです。九紋竜とか智多星とか素敵。最も格好良い二つ名は、樊瑞(はんずい)の混生魔王(こんせいまおう)だと思います。混生魔王・樊瑞。超強そう。あと、キャラクターとしては昔から軍師に惹かれる性質なので呉用が好きです。でも招安後の生き方を考えると小旋風の柴進が死なないのでいいなあ。

 朝廷に召喚されて、山賊から政府軍になった後、バッタバッタとみんな戦死していくので、その辺りが読めないのが安心でもあり、知りたくもありです。混江龍・李俊がシャムに渡って王になるってのも知りませんでした。いつか、続きが読んでみたいものです。

| 国内た行(その他) | 11:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
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