書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

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「ジェネラル・ルージュの凱旋」海堂尊
評価:
海堂 尊
宝島社
コメント:東城大附属病院の緊急救命センター部長、速水晃一に持ち上がった収賄疑惑に、田口・白鳥コンビが挑む

●本日の読書
・「ジェネラル・ルージュの凱旋」海堂尊/宝島社文庫


 くわあ、一日で下巻を読了して仕舞った(上巻は「ナイチンゲール」より先に読んでいた)。因みに現在のワタクシの読書タイム、夜中です。出産後に備えて睡眠中、三〜四時間おきに目覚めるようになってるもんで、夜中起きた時に読んでいます。何か色々と贅沢生活でごめんなさい。

 結論から言うと、「ナイチンゲールの沈黙」よりも面白かったです。旦那と母は正しかった。大森望の解説にもありますが、「ナイチンゲール」は無理にミステリにする為に殺人事件と医療の問題点を絡めているのですが、「ジェネラル・ルージュ」は物語の山場を院内の委員会における丁々発止のやり取りに設定している為、医療の問題点がよりクリアに指摘されているように思います。

 今回の舞台は緊急救命センターです。若くして部長の地位に君臨する速水晃一は凄腕の医師で、一人でも多くの患者の命を救いたい彼の、時折組織体系すら無視したやり方は煙たがられつつも、その存在が東城大附属病院の緊急救命システムを辛うじて維持している状態。そんな折、緊急救命に全精力を傾ける彼に対する収賄疑惑が、同病院の不定愁訴外来医師であり長年の友人でもある田口公平の元に匿名の投書として届けられます。

 速水晃一は先に「ひかりの剣」で剣道に青春を捧げた大学生として性格を知っており、懐かしい人の後日譚を見る感じで読み進めました(明らかに読む順番が逆だった。残念)。ここまですごい、謂わば小説のような医師がいるのかとも思うのですが(笑)、現在の緊急救命の、受け入れを断らざるを得ない現場の苦しみ、患者を受け入れる為の綱渡りな病床運営などが描かれており、それだけでも読む価値はあります。下手に殺人事件とか起きないのがいい。

 前作の「ナイチンゲールの沈黙」と同時間進行で別の出来事を描いている為、所々回収されていない伏線の結末を知る為にはやはり「ナイチンゲール」も読んだ方が良いですが、これだけで十分読ませる物語ですので、将軍・速水の活躍を存分にご堪能下さい。

| 国内か行(海堂 尊) | 14:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
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