書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

「一瞬の風になれ 第二部」佐藤多佳子
●本日の読書
・「一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ-」佐藤多佳子/講談社文庫


 うん、慣れてきた、この文体に。ちょっと面白くなってきた。

 と云う事で一巻に続いて二巻目。陸上、こと 100m スプリントを中心として描かれる青春小説の高校二年生の巻です。先輩の引退から、アスリートの故障(陸上に限らず)、主人公神谷新二が地道な努力の積み重ねと客観的視点を獲得して速くなっていく課程が描かれています。幼なじみで良い影響を与え合う同じ 100m 天才スプリンターの一ノ瀬連は、作中にあからさまに描かれないものの、主人公の努力と伸びに刺激を受けて「走ること」「努力をすること」に前向きに取り組むようになっていきます。

 やはり高校生の一人称語りは読んでいて滑らかに心には入って来ないものの、文のリズムに慣れて、また登場人物のキャラクターも自分の中でイメージ出来るようになったために前巻より幾分読みやすく感じました(ファンの人すみません。ただ、文体の合う/合わないは本当に好みなので仕方がないです……)。年中行事として回ってくる個々の大会が、一年生で臨んだ一巻と、部の主力になりつつある二年生で臨むのでは自ずと意気込みや責任感が異なる訳で、その描写が成長を感じさせるようなものとなっているのが良かったです。

 100m ではずっと追い付けないと思っていた連の記録が、走りが、射程距離に入ってきます。てか! 次の三巻やたらゴッツイんですけど!
| 国内さ行(その他) | 23:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
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