書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

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「神去なあなあ夜話」三浦しをん
評価:
三浦 しをん
徳間書店
コメント:神去の人々に愛着が湧いてきた

●本質の読書
・「神去なあなあ夜話」三浦しをん/徳間書店


 ねえねえ、いつも「本日の読書」になっているところが今回は「本質の読書」になってたのに気づいた人、いる? いないよね。って誰も読んでないってば。これはインターネットも繋がらないパソコンの中に俺がちまちま書き溜めている記録なんだから。と云う設定で紡がれる「神去なあなあ日常」の続きのお話です。続きなので「神去なあなあ日常」を先に読んでからの方がいいです。因みに「本質の読書」は単にタイプミスですが面白いのでそのままにしておきます。

 高校卒業直後に母親によって勝手に林業の世界へ放り込まれた平野勇気君は二十歳。林業にも大分慣れてきて、陸の孤島神去村での生活にも充実を感じているこの頃。居候先で林業の先輩、野生的なヨキ、落ち着いた若きおやかたの清一さん、ベテランの三郎じいさんと巌さんに温かく育てられ、いっぱしの職人への道を進んでいます。ヨキの祖母の繁ばあさん、ヨキの妻みきさん、勇気が思いを寄せている直紀さんなどおなじみの登場人物とも再び会えます。大きな事件も陰謀もない村での生活の描写はほのぼのと読めて、読者の方でも平野勇気を見守り応援しつつ温かく見守るように読めるいい本です。今回直紀さんとちょっと進展あるよ!

 著者が対談だかインタビューだかでこの作品について語っているのを又聞きしたところによると「居場所のなかった青年が居場所を見つけてそこで生きていく」ことがテーマのシリーズだと云うことで、正にそうですね。往々にして村社会は閉鎖的で、このお話のように順調に馴染めるケースばかりとは限らないですが、主人公が自分の仕事に精を出しつつ、村の人々と話をしたり行事に参加したり怪しげな言い伝えに従って願掛けをしてみたり自然を尊重して行動したりすることで、徐々に居場所を得ていく様が描かれています。変に拗ねていない、素直な性格なのがいいんだろうね。文章の書きっぷり(本文は勇気の日記という設定なので)からもそれが伝わって来ます。

 本編は「神去村の(は)○○○」と題された七つのお話が収録されていますが続きがある感じの終わり方をしているので、続刊出たら読みます。「〜日常」を読んだ時は「ふーん、林業かあ。でも『風強』の方が面白かったなあ」程度にしか思っていませんでしたが、続刊を読んで村の人々に愛着が湧いてどんどん面白くなって来ましたよ。じゃあそれまで、またね!(なあなあ風)
| 国内ま行(三浦 しをん) | 16:21 | comments(1) | trackbacks(1) |
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| 藍色 | 2014/04/09 2:11 PM |









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「神去なあなあ夜話」三浦しをん
100年先を見据えて作業をしている、神去村の林業の現場。そこへ放り込まれた平野勇気も、村で暮らして1年が過ぎ、20歳になった。山仕事にも慣れ、憧れの直紀さんとドライブに出かけたりもするようになったけれど……。 お仕事小説の名手が描く林業エンタメ第二弾
| 粋な提案 | 2014/04/09 2:10 PM |