書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

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「イニシエーション・ラブ」乾くるみ
評価:
乾 くるみ
文藝春秋
コメント:青春小説、青春小説だよ〜(ニヤリ)

●本日の読書
・「イニシエーション・ラブ」乾くるみ/文春文庫


 十年前の本なのに最近やたら売上ランキング上位で見るなーと思っていたら「しゃべくり 007」でくりいむしちゅー有田氏が強力プッシュしたのがブレイクのきっかけらしいですな。この本はイノミスさんの「『このどんでん返しがすごい!』たった一行で世界が反転するミステリ7選」で書名を見てからずっとわたしの「いつか読むリスト」の中に漠然と佇んでいたのですが、折角流行っているし「今でしょ!」気分で読んでみました。検索などせず、是非真っ白な心で読んで頂きたい。

 八十年代末を舞台とした恋愛小説で、本文は SIDE-A と SIDE-B に二分割されています。当時流行した曲のタイトルを章名に配し、鈴木と繭子が出会って恋愛関係に発展していく様が懐かしさを感じさせる固有名詞と共に紡がれています。因みに舞台は静岡県で、所縁のある人には地元小説としてもお勧めです。恋愛小説としてもほっこりしたりやきもきしたりとなかなかに楽しんで読みましたが、裏表紙に「最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する」との説明があり、なにか仕掛けがあるだろう、来るぞー来るぞーと足元を掬われるのを待ち受けて読み、見事ひっくり返されました。

 いや、正直に言えば事前に見抜いてやろうと舐めるように読んでいたので当該行に辿り着く前に分かったっちゃー分かったんですけど、それでもやられましたからね。未ネタバレで読むには楽しい本ですよ。まとめると、仕掛けのある恋愛小説で、読了後慌てて二度読みを始めて仕舞う本です。だもんで「傑作ミステリ」と言うには個人的にちょっと引っ掛かりを感じるんですが、ちょっと毛色の変わった楽しめる本を読みたいなー、と思っている向きにはお勧めです。

 因みに同種の「一行でひっくり返る」系ですと、筒井康隆「ロートレック荘殺人事件」が最高峰だなあわたし。綾辻行人「十角館の殺人」も殊能将之「ハサミ男」もやられたけど、ロートレックほどびっくりしなかった。読んだのが高校生で一番幼かったってのもあって、あれを超える衝撃に出会えないです。

 詳細な解説をしておられるブログを見つけたので「続きを読む」のところに畳んで隠しておきますね。
以下リンクは【ゴンザの園】さんの「謎解き『イニシエーション・ラブ』序章」です。思いっきりネタばらしされているので、未読の方は絶対に読まないで下さい。
http://gonza.seesaa.net/article/2124042.html
| 国内か行(その他) | 12:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
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