書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

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「かんたん短歌の作り方」桝野浩一
評価:
枡野 浩一
筑摩書房
コメント:あれ、わたし単行本も読んでるわ確か。

●本日の読書
・「かんたん短歌の作り方」桝野浩一/ちくま文庫


 わたしに短歌作るのは無理やなあ。文章読んだり書いたりするのは好きだけど、言葉を吟味して順番を変えたり言い回しを変えたりして一つの短歌の究極に向かって推敲し続けられるかというと、堪え性がないから無理っぽいです。でも短歌に興味はありますの。

 さて桝野浩一です。客観的代表歌は「毎日のように手紙は届くけどあなた以外の人からである」、個人的に好きな歌は「無理してる自分の無理も自分だと思う自分も無理する自分」と云う感じの歌を作る歌人です。本作はキューティー・コミックと云うサブカル寄り女性向けコミック誌の連載で、読者から短歌の投稿を募りそれを添削する形式で進む短歌入門書です。とても分かりやすく、読んでいると自分も短歌を作ってみたくなります。著者の本を何冊か読んだことある筈と思って過去の読書感想文を読んでみたら見つかりませんでした、あれー。「君の鳥は歌を歌える」と「石川くん」は間違いなく読んでるんだけどな。

 連載は 1997 年 12 月から 2000 年 2 月に掛けてのもので、今ほど現代語で短歌を作ることが広まってなかった時代の内容です。短歌を客観的評価に晒すには新聞の歌壇や短歌誌への葉書投稿しか手段がなく、現代語・口語で短歌を作る人として有名なのはほぼ俵万智一人、桝野浩一は短歌界とはちょっと離れたところで一人短歌の普及に励んでいると云った状況だと思われます。今だったら twitter でハッシュタグ「#tanka」入れたらすぐに色んな短歌を見ることが出来て、自分も短歌を飛ばすことが出来るんですけどね。ただ発信する敷居は低くなったとはいえ準備は必要、推敲はもっと必要。この本はタイトル通り短歌を作ることへの気持ち的敷居を下げ、且つ重要なことを折り込んで解説している入門書として優れた一冊です。でーすーが、著者が漫画家の南Q太と結婚し離婚している経緯を知っている我が身としては、連載と並行して南Q太と絶賛恋愛進行中だった著者の地の文が痛ましく、また時にうっとおしく感じて仕舞うのでその点はマイナスです。

 この連載やその他の短歌講座で著者が加藤千恵と天野慶と佐藤真由美を世に出したのは凄いと思います。わたし佐藤真由美編集の「恋のうた」、大学時代に買って読んでたわ、そう言えば。

 それはさておき短歌を作りたい人の為の「かんたん短歌」大原則は下の三つだそうです。

ア、あくまで五七五七七で!
イ、いつもの言葉づかいで!
ウ、嘘をついてでも面白く!

わたしも破調より定型の方が好きだなあ。七五調ってリズムいいし、破調で詠嘆したい人は散文や詩方面を開拓すればいいのだし。短歌の五七五七七は様式美ですよね。そして(ウ)にあるように、面白いことを普通に短歌にするのではなく、面白く書くこと、面白く表現することを大切だと正面切って言った指導書はなかなかないと思います。そう、嘘をついてでも面白く! 最近は同じ短歌の歌人の穂村弘にも心惹かれていますし田中章義のある歌がものすごく好きだったりと一途ではないわたしですが、著者の言葉は分かりやすいので短歌に興味のある方は手に取って、短歌詠んでみて下さい。下に格好よく短歌書こうかと思いましたがどうしても思いつきません。
| 国内ま行(その他) | 14:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
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