書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

「惑星救出計画」マリオン・ジマー・ブラッドリー
評価:
マリオン・ジマー ブラッドリー
東京創元社
コメント:取り敢えず刊行順に読んでいく

●本日の読書
・「惑星救出計画」マリオン・ジマー・ブラッドリー/創元推理文庫


 レジス・ハスター△(さんかっけー)。

 さて果てしないダーコーヴァ年代記への旅へと出発しました。現在入手困難(版元切れで再販・復刊の予定なし)な全 22 冊のシリーズ物、ファンタジー SF です。dark over(闇の彼方)と呼ばれる惑星世界を舞台にしたシリーズ作品なのですが、これを「闇の彼方年代記」などとせず片仮名読みで「ダーコーヴァ年代記」と翻訳した人、天才か。なんかすごく格式の高い王族の匂いがする言葉で格好いいよダーコーヴァ。

 地球からはるか離れた惑星ダーコーヴァは太陽と四つの月を持ち、そこに暮らす人々は超能力を持っています。恒星間の旅を日常のものとした(未来の)地球はこのダーコーヴァと貿易関係にあるのですが、互いの生き方や特殊能力、利害関係などで様々な物語が生まれます。聞けばどの巻もその本だけで完結するように書かれていつつ、通して読むと果てしない年代記になるものらしいですね。と云うことで最初に手に取ったこの本はシンプルな異文化冒険譚で読了感も良く、とっかかりとしては最適と思います(他の巻読まずに「最適」なんて言っていいか分からないのだけど)。

 地球人ジェイスンは幼いころ惑星ダーコーヴァの非人類トレイルマンに育てられたと云う生い立ちの青年です。ダーコーヴァ人に蔓延する「48年熱」と云う恐ろしい伝染病はこのトレイルマンが抗体を持っており、彼らの血から血清を作り出せば感染を防ぐことが出来ます。ジェイスンはトレイルマン語が話せて彼らの慣習も記憶にあることから、トレイルマンの住む地域へ危険を冒して旅をし、血清の為に協力してくれるトレイルマンを募るため長老の説得に出掛けることになります。ジェイスンの身上にはちょっと変わった点がありそれが血清を作ることに関連する仕掛けになっているのですが、その展開も効いていて一つの冒険譚としていい出来です。トレイルマン説得の旅は勿論単独では無理なのでチームで行くのですが、その一員のダーコーヴァ貴族、レジス・ハスターが格好いいです。レジスは他の巻にも登場するシリーズ中心的な人と見られます。この話、映画にしたら映えるだろうなあ。インディー・ジョーンズ的でもあるし、猿の惑星的でもあります。

 余談ですが、ダーコーヴァシリーズを読み始めるに当たりどの本を最初に手に取るか悩みました。本文よりそっちの方ばっか考えて時間を費やしてました。本末転倒です。

■刊行順■
惑星救出計画 (1986)
はるかなる地球帝国 (1986)
宿命の赤き太陽 (1986)
炎の神シャーラ (1987)
ダーコーヴァ不時着 (1987)
惑星壊滅サービス (1987)
オルドーンの剣 (1987)
カリスタの石 (1987)
ハスターの後継者 (1987)
ドライ・タウンの虜囚 (1987)
ヘラーズの冬 (1987)
禁断の塔 (1988)
ストームクイーン (1988)
ホークミストレス (1988)
キルガードの狼(1988)

■時系列順■
ダーコーヴァ不時着
ストームクイーン
ホークミストレス
キルガードの狼
ドライタウンの虜囚
カリスタの石
ヘラーズの冬
禁断の塔
はるかなる地球帝国
炎の神シャーラ
宿命の赤き太陽
ハスターの後継者
惑星救出計画
オルドーンの剣
惑星破壊サービス

 ダーコーヴァ年代記は刊行順に読むと時系列がばらばらなんです。で、この「惑星救出計画」って地球とダーコーヴァの歴史で言うとかなりお尻の方のお話なんですね。シリーズをダーコーヴァの歴史順に読み始めるか(=「ダーコーヴァ不時着」から読む)、刊行順に読み始めるか(=「惑星救出計画」から読む)で相当迷いましたが刊行順に読むことにしました。本国アメリカでも時系列ばらばらで出版されてるみたいだしね。とは言え、アメリカでの刊行順に邦訳が出ている訳ではないので、二冊目でどれを読むかがまた迷うところですけど。本国での刊行順だと「オルドーンの剣」からみたいだね、ってことは本書を読み終わってから知りましたが、こうなったら刊行順に読むのだ! 次は「はるかなる地球帝国」だ、うっわ大分昔の時代の話だな! 待ってろレジス・ハスター。
| 海外(ブラッドリー) | 22:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
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