書評・三八堂

のんびり不定期に読んだ本の感想を書いていきます

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「ドミトリーともきんす」高野文子
評価:
高野 文子
中央公論新社
コメント:科学者たちの著作へいざなう玄関のような漫画

●本日の読書
・「ドミトリーともきんす」高野文子/中央公論新社


 科学者たちの業績、著作へのガイダンス漫画です。売れているみたいですな。

 とも子さんは娘のきん子ちゃんに語って聞かせます。
「100 に近いくらい上の、大昔の科学者さんたちがご近所にいたら、こんにちは、ごきげんいかが、って声をかけてみたいわ」
そしてとも子さんは想像を膨らませます。とも子さんときん子ちゃんは母娘ふたりで下宿屋さんをまかなっており、そこに学生さんを住まわせています。寮生さんは、朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹の四人。彼らの功績は衆人の知るところですが、彼らのエッセイや著作はあまり広く読まれているとは言えません。四人の自然科学上の発見から少し脇へ逸れて、思い出や日々雑感を綴った著作をひも解き、漫画を入り口として読者を彼らが綴った言葉の世界へといざないます。

 漫画に慣れた人は文章を読み飛ばすかも知れませんが、各話の最後一コマに書かれた科学者たちの著作の抜粋、次ページ見返しに載せられた著作についての説明が、この本のとても大切な部分です。絶対に飛ばさないように。

 この四人の科学者に限らず、昔の偉人は教養高く、全分野について常人を上回っているイメージがわたしにはあります。森鴎外が軍医としてより文人として名高いことや、物理学者の寺田寅彦が多くの名随筆を残していることで知られているように。本書の中では「綴り方が苦手だった」と書いている湯川秀樹の著作を、悩みながら少しずつ読んでみたいなあと思いました。それよりさきにちくま学芸文庫の寺田寅彦著作集を読まなきゃね、わたし。

JUGEMテーマ:小説全般
| 国内た行(その他) | 10:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
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